男と女

ゆっくりと映画を観た。

無作為に選んだのだが
今日見たのは
「血と骨」と「蝉しぐれ」

蝉しぐれは映画版は観たが今日はNHKの7回連続シリーズのドラマ版。

映画の中身の話はさておき
二つに共通していて唸ってしまったのが男と女

物語には男と女は付きものというか、これがなければ始まらないのは
当たり前ではあるが、今日感じたのは色事のはなし。

血と骨ではビートたけし演じる「金俊平」が
財力と地位を後ろ盾に沢山の妾、愛人を作り
次々と子供を産ませる。
ストーリーとしてはひどい男として描ききられる。

片や蝉しぐれ
幼馴染みの「ふく」は殿様のお手がついて世継ぎを孕んでしまったが為に
文四郎やその周りがふくと赤ん坊を守るために命をかける。
ありがちな話だが、所詮ふくは側目-側室
今風に言えば愛人に変わりない。

片や極悪非道の話。片や切ない恋物語だ。

権力に任せてやってる事は同じなのに。

日本人はどちらの話も大好きだ。きっと。
フェミニスト達は目くじら立てるのだろうが
確かに日本の歴史の中で、事実として起こってきた真実であろう。

血と骨で主人公のはじめの愛人となり
脳卒中で倒れ金から看病されるもやがて殺される清子
「こんなこと毎日してたら死んじゃうよ・・・」が泣ける
(中村優子の熱演。ついでにその次の愛人役の濱田マリの演技も見事)

蝉しぐれで描かれた道場の師範代の妻・淑江
(鈴木杏樹 綺麗でした・・・・)
未亡人とされたあと、妻子持ちの侍と恋仲となり
結局、心中を選択する。

どちらも脇役ながら切なさを伝える役として
印象に残る。

つい先日観た洋画「青い体験」
思春期の甘酸っぱいテーマの話だが
この中に出てくる未亡人の奥さん
手当たり次第にガキでもジジイでもいいから慰めて欲しい
というところが俺的にはリアルで面白かった。

この3つの映画(主題は3人の女性ね)
男と女という切り口で整理すると
一口で表せば「性と生」ということになるんだろうが
主役じゃないところのこの3人が実に切ない役どころ。
でもこの3人が居ないと締まらない話になってしまっただろう。

どうしても云いたい映画の批評
ふく役の水野真紀は・・・?
映画の木村佳乃があまりにも綺麗ではまり役だったので
俺的にはあれだけはミスキャストかと。。。
(水野は好きな女優だけど時代劇はどうかな?と思ふ)


吉田拓郎の歌を思い出した。
「女はいつでも二通りさ
 男を縛る強い女と
 男にすがる弱虫と
 君は両方だったよね・・・」
外は白い雪の夜より。。。

ミネソタはホワイトクリスマスです。