映画「クロエ(CHLOE)」

クロエを観た。
大学教授を夫に持つ産婦人科医師キャサリン(ジュリアン・ムーア)が夫の浮気の疑惑を持ち、街で見かけた娼婦クロエ(アマンダ・セイフライド)に夫を誘惑することを依頼する。
クロエは夫との情事をキャサリンに報告し彼女のジェラシーを搔き立てさせる。ある日耐え切れなくなったキャサリンはクロエ自身との情事に堕ちる。いわゆるレズですわな。

キャサリンはクロエに「これで終わりにしよう」と言うがクロエには聞く耳はなく次のターゲットは息子のマイケルへと向かう。
意を決したキャサリンは夫との直談判をセッティングし「隠してることがあるなら全部話せ」と詰め寄る。詰め寄られた夫は自分の誕生日の日、家に帰りたくなくてわざと飛行機に乗り遅れたことを白状する。決して浮気をしていたわけではなかったのだ。そしてついにその場にクロエがやってくる。一瞬にしてクロエがキャサリンに報告していた情事の詳細はクロエのでまかせだったことが分かり、キャサリンは自分がしてきた事の愚かさに愕然とする。
自分のことは何も話さないキャサリンに夫は怒り、仕事場(大学)へ戻ろうとする。タクシー乗り場まで追いかけてきたキャサリンは自分の所業を懺悔し許しを請う。この場で語られる恋愛〜結婚〜出産〜セックスレス〜すれ違いに至る過程が泣かせる。

夫は初めて知らされたキャサリンの気持ちに触れ彼女を許し熱い抱擁とKissを交わす。
丁度その頃、クロエは息子マイケルを誘惑しキャサリン達のベットでSEXに興じている。マイケルに跨ったクロエの目が追うのはキャサリンのクローゼットに収納された服や靴の数々。そう、クロエが一番欲しかったのは「キャサリン」本人だったのだ(多分)
こうしてクロエはキャサリン一家を崩壊させることに成功するかに見えたが・・・
最後はクロエ自ら3F?から後ろ向きに飛び降り、自分の生活に終止符を打つ。
という物語。

キャサリン役のジュリアンムーアが綺麗。確かにおばさんには違いないがオッパイは見事。ピンク色の乳首と形のよさに脱帽。これで50歳だっというから正に凄い。
それなのに台詞中で「自分の身体を鏡で見たときに自信を失った」と話しそれがセックスレスへの始まりだったことを告白する。日本人からすれば「そんなバカな!?日本のオバちゃんたちはどうなるの!?」と思わず突っ込みたくなるところ。

プライドが高くて娼婦を軽蔑しながら実は欲求不満だった妻キャサリン。
女好きのように見せかけ誰にでもちょっかいを出しながら実は真面目一本だった夫。
不倫してるんじゃないの?と当たり前のように聞くキャサリンの女友人達。
娼婦達を品定めしながらもどこか寂しげな男連中。
これらのコントラストが効いていて男と女の違いを見事に表した名作と云ってよい。

また夫役のニーソンはこの映画の撮影中に実の妻を亡くしている。妻の亡骸に会いに行きすぐさま撮影に戻ったらしい。で、下の写真のキャサリンと仲直りをするシーンは帰ってきて直ぐの撮影カットらしい。彼の哀愁が実生活からもにじみ出ている名シーンだ。

少しだけ私自身の実体験にかぶる部分があったので気持ちが入ってしまった。
その体験については、またどこかで。。。

男と女はおもしろいね・・・