映画「愛人」

「ラ・マン」とも呼ばれているようだが映画中の英語名は「The lover」
女性作家マルグレット・デュアスの自伝を映画化したものらしい。

舞台はフランス領時代のベトナム、インドシナ。貧乏なフランス人移住者の少女が中国系華僑の青年にみそめられ関係を持つ。最初は性的な魅力に獲りつかれての関係だったがやがて本気の恋になってしまう。というようなストーリー。

物語としてはよくある話だが映像はよく描かれていた。何度も登場するメコン川。薄汚く、けれど行く手をさえぎる大河がこの映画を上手く象徴している。

この時代、フランス人(白人)も現地人と同様にあれほど貧乏だったとは意外だったが、移民と云えば満州へ渡った日本人と同じようなものなのだろう。お金がないから移住したんだろうし。。。

主演の女の子はなかなか良かった。ジェーン・マーチという女優らしい。性に溺れていく姿を好演していた。厚めの唇がセクシーで俺好み。。。
ただ無粋なようだが、初体験から数日で性交渉の良さが判って毎日通っちゃう という設定は「ホントかい!?」と突っ込みたくなるところ。映画中では14,15歳という事になっておりまだ子供だ。もう少し日常のストレスやら彼以外の交友関係の姿(物足りなさ、やるせなさ)を表現しても良かった。あれじゃポルノと見分けが付かないスキモノ女の物語だ。閉鎖された寄宿舎生活の部分は経験がある自分としては共感できたけれども。。。

女が男を知っちゃうとあぁなっちゃうのかねぇ・・・
デフォルメされているとはいえ自伝的小説ということだからそうなんでしょう。
婚外恋愛ブログでも似たような内容が書いてある。で、子供が出来て産まれてしまうと「女→母」に変身し一気にSEXの熱が冷める。男を生理的に受け付けなくなる。
それが一定期間経つと(40代とかになると)また首をもたげる。但し夫以外と・・・っていうパターンだね。

ま、面白いというよりは印象に残る作品でした。