映画「どですかでん」

どですかでん を観た。
この映画には思い出がある。
小学校5年のとき、担任の先生から初めて県都の映画館に連れて行ってもらい
みせて貰った映画が「どですかでん」だった。
「黒澤映画の初めてのカラー版だぞ」と先生から言われたことを覚えているが、黒澤がどれほど凄く、カラー映画がどれほど大変なのかは当時の私には分らなかった。
そういえば我が家にカラーテレビが来たのは大阪万博の1970年。小学4年のときだ。そっか、その1年後だからカラーはまだ珍しかったんだ・・・

よくよくどですかでんを観たら、四騎の会の製作となっている。四騎とは黒澤明・木下恵介・市川昆・小林正樹というそうそうたるメンバーだ。音楽は武満徹だった。

当時は全く気が付かなかったが菅井きんがいい味を出している。一言も台詞は無く、最近の彼女特有のあっけらかんとは真逆のキャラで好演していた。
伴淳も三波伸介も懐かしかった。奈良岡朋子は当時から陰のある女を演じさせると凄みがあったことも分かった。

少年時代にタイムスリップさせてくれたことの嬉しさと同時に、行き場の無い怒りを表現しようとしていた黒澤をはじめとする四騎の会のメンバーに改めて敬意を表したい。
いい映画をありがとう。。。。