映画「クライマーズ・ハイ」

2008年の映画「クライマーズ・ハイ」を観た。
最近話題の堤真一と堺雅人がメインキャスト。どちらも(私にしては珍しい)好きな男優だ。

2008年当時、予告編を見た記憶はあるが本編を見たいとは思わなかったのだが、何気に動画サイトで見つけたので観た。

まず、長い!長すぎる!次から次とスリリングなシーンの続くアクションものならイザ知らず、重いテーマを扱ってのあの長さ(確か140分以上)は疲れます。
内容は御巣鷹山の日航事故と群馬の地方新聞記者たちの物語なわけだが、はっきり云って中途半端。熱血モノで行きたいのか、家族モノで行きたいのか、社会派(組織と対決する個人)で行きたいのか、最後の最後までピンボケの感は拭えない。
未曾有の日航事故の取り扱いも中途半端。どうせなら架空の事故のほうが良かったのでは?とさえ思えてしまった。唯一というか唯二でよかったのは新聞社に新聞を求めに来る親子にタダで三日間の新聞を堤があげるシーンと、遺体収容所に500部無料で届けようと主張するシーン。なのにこの二つとも扱いがゾンザイ過ぎる。グッと来るところのはずなのに(あえて?)軽く折り込んである。あの親子はどう新聞を読んだのか?収容所の人たちは届いた新聞をどんな顔で読んだのか?あの部分こそ転結まで描いて欲しかった。。。

俳優の配役、テーマは完璧とも言える環境だっただけに悔やまれる作品だ。


以下、後述
ネットでTVドラマ版があるとの事を知った。ある評論ではTV版に比べ映画は評価に値しないほどの不出来との辛口評価。私の感じたことと同じような指摘をしており、TV版ではそこを丁寧に作っているとのこと。ドラマ版を観たくなったが。。。
私の契約しているサイトでは見つからなかった。


11/6/2013追記
TV版をやっと見つけて観た。2回に分けられていてこちらも長い。。。
ただ作品としては確かにTVドラマ版に軍配だ。
上に書いた新聞をもらいに(買いに)来た親子連れシーンもしっかり描いている。
主人公の心の動きよりも事件全体が残したものにフォーカスした感じ。
以上